会社案内

地下水調査 - 地下水流向流速測定

技術紹介 > 地質調査手法 > 地下水調査 > 地下水流向流速測定

地下水流向流速測定

<< 2022年12月現在故障中。当面の間は対応が難しい状況です。 >>

地下水の流向および流速は、コンクリートの打設、土壌汚染・地下水汚染の機構解明および汚染の拡散防止など、種々の場面で重要な要因となります。

弊社では地下水の条件等により、適切な調査法を用い、地下水の流れを的確に調査します。

(■ 調査事例 ~岩手・青森県境不法投棄現場から~

■ 地下水流向流速測定方法

地下水の流向流速測定には一つの測定孔で観測を行う単孔式と、複数の測定孔を用いて観測を行う多孔式があります。さらに単孔式には熱中性子検出法、電位差法、熱量法テレビ法、レーザー法などがあり、多孔式にはトレーサー法、水位測定法などの方法があります。それぞれの方法の特徴を以下の表にまとめました。

測定方法 測定原理 長所 短所










ホウ素を測定区間内に注入し、指向性を持たせた中性子検出器にて各方向のホウ素濃度を観測する。ホウ素濃度の希釈状況の変化から流速と流向を求める。ホウ素は熱中性子を好んで取り込む性質があり、トレーサーとして利用できる。 幅広い流速範囲で測定可能である(3×10-5~1×10-1cm/s)。 装置が複雑である。

大きい孔径が必要である(観測孔径φ80mm)。

地下水の水質を変化させてしまう。




地下水と比抵抗の異なる溶液(蒸留水、食塩水等)を測定区間内に注入し、測定器の円周上に設置された電気抵抗検出器にて電気抵抗を観測する。注入溶液の希釈状況の変化から流速と流向を求める。  幅広い流速範囲で測定可能である(1×10-5~1×10-2cm/s)。

流向の精度がよい(±7.5°)。

装置が複雑である。
地下水の電気伝導率により測定できない場合がある。
最大測定時間が大きい。 やや大きい孔径が必要である(φ75mm~φ100mm)。



測定器に内蔵したヒーターにより地下水をあたため、測定器の円周上に設置された温度センサにて地下水の温度を観測する。地下水の温度変化から流速と流向を求める。 地下水が懸濁していても測定ができる。

比較的小さい孔径で測定できる(φ50mm以上で測定可能)。

短時間で測定ができる(1箇所あたり約2時間)。
適用できる流速範囲が狭い(0.01~1cm/分
=1.6×10-4~1.6×10-2cm/s)。




測定器に赤外線カメラを内蔵し、地下水中を移動する微粒子を観測する。微粒子の移動速度、方向から流速と流向を求める。 小さい孔径から測定できる(φ40mmより測定可能)。

機材にも依るが、速い流れも測定できる

映像をビデオなどに記録でき、後で再測定することができる。
地下水が懸濁していると測定できない。






レーザー光により干渉縞を発生させ、粒子が干渉縞を横切る周期から流速と流向を求める。 深い深度(200m)まで測定可能である。

-









食塩水などのトレーサーをある孔に投入し、その周辺に設置された複数の観測孔でトレーサーの到達時間を測定することによって、流速と流向を求める。 測定孔間の実際の地盤状況を反映した測定値が得られる。 水位変動による影響が大きい。

流速が遅いと非常に時間がかかる。

観測孔の配置が粗い場合、測定値が得られない。

地下水の水質を変化させてしまう。





複数の観測孔で同時に水位を測定し、その水位差から流速と流向を求める。 一度観測孔を設けてしまえば、測定は簡便で、何回でも測定可能である。 対象帯水層の透水係数がわからなければ流速が求められない。

できるだけ同時に水位を測る必要がある。

ページの先頭へ戻る