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不動産売買のための土壌汚染調査 - 土壌ガス調査

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土壌ガス調査

土壌汚染の可能性のある原因物質が第一種特定有害物質の場合は土壌ガス調査を行います。
土壌ガス調査の流れを以下に示します。

■ 図面上の作業

1. 対象地を10m区画に区切る

調査地の北東側を基点として対象地を10m区画に区切ります。この区画は起点を支点に回転させて区画数を減じることができます。また、隣接単位区画との面積合計が130㎡以下のときは1つの単位区画にします。

2. 土壌ガス採取予定地点を決める

基本的に10m区画の中心点に土壌ガス採取地点を定めます。しかし、その場所に構造物などの障害物があり、削孔できない地点の場合は10m区画内に収まる範囲で採取点をずらします。また、聞き込み調査などにより汚染の可能性が最も高い地点があれば、その地点に採取点をずらします。

土壌ガス採取地点

■ 現場作業

1. 土壌ガス採取点の位置だし

測量をして採取点の位置をだします。採取点に構造物などがあり、削孔できない場合は10m区画内に収まる範囲で位置をずらします。

2. サンプリング

以下に土壌ガスサンプリングの手順を示します。

  1. 外径13mmの鉄棒をハンマーで-80cm~1.0m打込む(削孔した裸孔は外径15mm以上になる)。表面に土間コンクリートなどがあり、鉄棒が打ち込めない場合はドリルなどでコンクリート部分だけを削孔する。その場合はコンクリートを除いて現れた面を地表面とする。

    ハンマードリルを用いて、土間コンクリートを削孔している様子   鉄棒を打ち込み、土壌ガス採取孔を削孔している様子
    【左】ハンマードリルを用いて、土間コンクリートを削孔している様子
    【右】鉄棒を打ち込み、土壌ガス採取孔を削孔している様子

  2. 孔壁保護のため、下部にストレーナ(スリットのこと)を設けた1mのステンレス管(外径6mm)を孔内に挿入する。
  3. 1mのテフロンチューブ(外径3mm)を80cm挿入する。
  4. 孔内を密閉し、テフロンチューブに蓋をして、30分以上放置する。
  5. 1lのテドラーバックを入れた減圧捕集容器とテフロンチューブを接続する。
  6. 減圧捕集容器内を気体採取器で減圧吸引し、テドラーバックに土壌ガス試料を採取する。

    土壌ガスを採取している様子
    土壌ガスを採取している様子

3. 現地分析

テドラーバックに採取した土壌ガス試料をマイクロシリンジで適量抜き取り、ガスクロマトグラフに注入し、分析を行います。

分析は測定準備に約2時間を要し、1試料あたりの分析時間は約12分かかります。目安として1日で分析できる試料数は約20試料です。

現地にて、ガスクロマトグラフで土壌ガスを分析している様子
現地にて、ガスクロマトグラフで土壌ガスを分析している様子

4. 採取孔を埋め戻す

試料採取孔に砂や黒土などを積め、埋め戻します。土間コンクリートなどを削孔した場合はセメントなどを用い、原状復旧します。

埋め戻し後の様子
埋め戻し後の様子

■ 室内作業

土壌ガス調査結果から、土壌ガス濃度分布図を作成します。濃度分布図からおおよその汚染源、汚染範囲を推定し、次の調査に役立てます。

土壌ガス濃度分布図
土壌ガス濃度分布図

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