調査例

~青森・岩手県境不法投棄現場~


調査場所 青森県田子町・岩手県二戸市県境
総面積:27ha(岩手県側16ha、青森県側11ha)

調査目的 調査地における汚染拡散の経路を把握し、今後の浄化対策に役立てる。

調査項目 単項式テレビ法地下水流向流速測定 8ヶ所
水位測定 50ヶ所
その他ボーリング調査、測量、土質・水質調査、気象観測、電気探査、大気拡散シミュレーション、地下水拡散シミュレーション等

調査のいきさつ 1980年 三栄化学工業株式会社が産業廃棄物処分場設置
1995年 住民から苦情
1999年 会社関係者から「事業場内で不法投棄している」との情報があり、廃棄物処理法違反により強制調査。不法投棄が発覚。
2001年 首謀者逮捕
2002年 岩手県より地下水流向流速測定業務を請け負う
2003年 岩手県より「青森・岩手県境不法投棄事案に係る原状回復に向けた詳細調査業務」を請け負う

ここで示す結果は2003年実施の「青森・岩手県境不法投棄事案に係る原状回復に向けた詳細調査業務」の中で行われた地下水流向流速測定の調査結果です。

調査結果


測定結果
 図に示す地形図は不法投棄以前の土地改変がなされる前の地形である。
 地下水流向流速測定の結果は、等高線に沿ったものである。等地下水位線も等高線とほぼ同じ動きを示している。よって、この調査地域の地下水はほぼ旧地形に沿って流れていることがわかった。

現場記録写真



現場の様子
草木に覆われているが、表面に廃棄物が見える部分もある。


付近の沢
河床は赤茶色に変色している。周辺にはドラム缶等が散在しており、廃油のような鼻をツンと突く臭気が漂う。


ボーリング作業の様子
地下には様々なものが埋まっており、常に異臭が漂う中でボーリング作業は困難をきわめた。

地下水採水の様子
ここの井戸からは強い有機溶剤臭がした。


地下水流向流速測定器ゾンデ挿入状況
地下水を乱さないように注意しながらゆっくりゾンデを挿入する。

地下水流向流速測定状況
現場は県境部に位置するので風が強い。電源には発電機を使用。


さらに詳しく知りたい方は岩手県生活環境部産業廃棄物不法投棄緊急特別対策室のページをご覧下さい

[関連ページ]
土壌・地下水汚染調査
地下水流向流速測定



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