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深部地下構造調査 - 地震計ネットワークデータの利用

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地震計ネットワークデータの利用

Kyoshin Net (K-NET)では、広ダイナミック・レンジの加速度型ディジタル強震計が、全国に約25kmの間隔で設置されています。各観測施設では、土質調査が行われており表層地盤情報も同時に入手することが可能です。強震計は全て自由地盤上に設置され、最大2,000ガルまでの記録をとることが可能とされ、全国で1003箇所(2000年12月現在)に設置されています(防災科学技術研究所)。その他、Kik-Net(防災科学技術研究所)や震度情報ネットワーク(消防庁)等のデータも利用できます。

■ 解析方法

強震動記録を利用して走時解析、スペクトル解析等を行います。下図の例は、強震動記録のS波部分のスペクトル解析(観測スペクトル)と地下構造調査によって得られた速度モデルから得られる計算スペクトルとを比較したもので、地下構造モデルの1次元的な検証を行ったものです。

強震動記録のS波部分のスペクトル解析(観測スペクトル)と地下構造調査によって得られた速度モデルから得られる計算スペクトルの比較

地震基盤から入射した地震動は堆積層で増幅されます。堆積層に覆われた平野部は、人口が集中している場所でもあり、様々な形の地震被害が想定されます。正確な被害想定を行う為には、どのような場所でどのような地震動になるのか地震動のシュミレーションによって知っておく必要があります。地表からは見えない活断層についても調べておく必要があります。地下構造の情報はそのための基礎資料であり、地震防災上、欠かせないものとなっております。

■ 結果の利用

強震動記録の走時解析やスペクトル解析で得られた結果は、深部地下構造調査で得られた3次元地下構造モデルの妥当性の検証に用いられます。また、2次元・3次元の強震動シミュレーションによる計算記録と観測記録の直接的な比較に利用することもできます。

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